第14回 「配列」
			
			 前回はswitch命令を使って処理を行いました。今回は配列について説明します。前回のプログラムを配列を使えば、より簡潔に汎用的にできるためです。
			 まず、配列とは何か?ですが、正式には配列変数という名前になります。配列は箱/入れ物が、たくさん並んだようなものです。図であらわすと以下のような感じになります。変数名はAとしています。
			 
			●変数A
			 ┌───┐
			 │   │
			 └───┘
			
			●配列変数A
			 ┌───┐┌───┐┌───┐┌───┐
			 │   ││   ││   ││   │
			 └───┘└───┘└───┘└───┘
			
			変数の方は箱が1つ、配列変数は箱がたくさん(数は自由に決められますし、自動的に処理されることもできます)あるということです。どちらも変数Aとして使いますが、配列変数の場合は変数名の末尾に[]をつけて示します。つまり
			
			●変数A
			 A = 12;
			
			●配列変数A
			 A[0] = 12;
			 A[1] = 34;
			 A[2] = 56;
			 A[3] = 78;
			
			 のように記述します。[]の中の数字は添字といって配列の何番めかを示します。注意しないといけないのは配列の添字の最初の番号が1ではなく0(ゼロ)から始まる点です。また、負数は使えません。この添字は数字で直接指定するだけでなく変数も使用することができます。
			 JavaScriptの配列変数はC言語や他の言語と違って、整数だけ、文字列だけ、といった制限がありません。オブジェクトへの参照場所なども代入できます。つまり何でもあり(スカラー型)ということです。
			 例えば以下のような書き方をしても問題ありません。
			
			 A[0] = 12;
			 A[1] = "ABC";
			 A[2] = window.document;
			 A[3] = -0.25;
			
			 さて、この配列変数ですが使う前には配列を作成しておく必要があります。これは以下のように記述します。
			
			A = new Array();
			
			 これで変数Aが配列変数となります。配列のサイズ(長さ)は自動的に変わりますので気にしなくてもかまいませんが、次のように明示的に指定することもできます。
			
			A = new Array(31);
			
			 これで31個作成されます(0を指定するとゼロです。指定した数の配列数が作成されます)。多くの場合、このように明示的に指定する必要はありませんし、次回説明する配列変数への代入という点で、まぎらわしいのでnew Array();とする方が良いでしょう。
			
			 次回は配列変数に値/文字列などを代入する部分について説明します。